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佐藤 博之; Yan, X.
Nuclear Engineering and Design, 343, p.178 - 186, 2019/03
被引用回数:11 パーセンタイル:77.44(Nuclear Science & Technology)再生可能エネルギーの出力変動を補完可能な高温ガス炉概念の検討を行った。長周期変動に対しては、既設の圧力制御系を用いて冷却材インベントリを制御しつつ、原子炉入口とタービン入口間にバイパス経路を設置することで、負荷追従時に原子炉流量を一定に制御し、原子炉出力や発電効率の一定運転を可能とした。短周期変動に対しては、炉内黒鉛構造物を蓄熱体として活用し、1次系の温度変動を吸収することで原子炉出力や発電効率の一定運転を可能とした。提案概念について、システム解析を行った結果、既存設備のみの活用により、定格出力に対して20%の負荷変動に対応可能であることを明らかにした。
Yan, X.; 佐藤 博之
IAEA-TECDOC-1885, p.121 - 129, 2019/00
本報告では、再生可能エネルギーと共存性を有する、高温ガス炉コジェネレーションプラント概念を提案する。また、本プラント概念の負荷追従性能や経済性、二酸化炭素排出量削減効果の検討結果を報告する。
深谷 裕司
Uranium; Safety, Resources, Separation and Thermodynamic Calculation, p.22 - 48, 2018/05
原子力発電に関する安全で経済的なウラン利用について調査及び議論をした。持続的な原子力発電を行うには、ウラン資源は豊富である必要がある。ウラン資源枯渇の観点からはプルトニウムを増殖する高速増殖炉が開発されているが、商用炉として普及するまでには至っていない。増殖により無尽蔵なプルトニウム資源を得る代わりに、その高速スペクトルにより固有の安全性が弱まるといわれている。具体的な高速増殖炉設計に関する調査の結果、固有の安全性と増殖性能はトレードオフの関係にあることが分かった。ウラン資源の量と発電原価について調査した。その結果、海水ウランを用いれば半永久的なエネルギー供給が合理的な発電原価で可能であるとの結論に至った。それに加えて、放射性廃棄物による環境負荷の観点から、高速増殖炉の利点といわれる分離・変換の意義について議論した。
小川 益郎
Nuclear Engineering and Design, 308, p.133 - 141, 2016/11
被引用回数:2 パーセンタイル:19.71(Nuclear Science & Technology)2011年の福島における深刻な原子力惨事に鑑み、誰もが受け入れることができる原子力プラントを目指し、原子力プラントにおける安全性の新たな基本概念;「深刻な惨事を絶対に起こさない。」と、放射性廃棄物の新たな基本概念;「環境に影響を及ぼす可能性がある放射性廃棄物をそのまま環境に戻さない」を提案した。本研究では、「閉じ込める」ことができるようにではなく、「閉じ込め続ける」ことができるように、物理現象を使う。これによって、inherent safetyを完成させた。放射性廃棄物の新たな基本概念を実現するため、PCBのような他の廃棄物の最終的処理・処分方策と同様の最終的処理・処分を目指し、放射性廃棄物を出さずに、核分裂生成物を無害化しなければならない。これらの新たな基本概念を用いた「新高温ガス炉」として、必要な条件を満たすことができる新しい高温ガス炉を提案した。この新高温ガス炉が安全性、放射性廃棄物排出に対する環境保全性の社会的要請、経済性、資源持続性、利用の多様性等の産業的要請、核不拡散性、炭酸ガス排出に対する環境保全性等の国家的要請に応えることができることを示した。
広田 耕一
放射線と産業, (139), p.33 - 36, 2015/12
文部科学省の補助事業「先端研究施設供用・プラットフォーム形成事業」を活用した高崎量子応用研究所のイオンビーム照射研究施設、線照射施設、電子線照射施設の利用概要及びその研究成果について解説する。具体的には、各照射施設の特徴や専任の指導員による技術サポートが受けられる三つの戦略分野(有用遺伝子資源創成研究、分析技術利用、材料開発)の内容について紹介するとともに、同事業により得られた最近の成果(既存品種にない花色や花びらを有する花の作出、高性能リチウムイオン電池の開発に役立つリチウムイオンの濃度分布の分析、耐変形性を付与したフッ素ゴムの開発など)について述べる。
玉田 正男
原子力百科事典ATOMICA(インターネット), 15 Pages, 2004/04
海水中のウラン濃度は3.3ppbであるが、資源として見た場合、その総量は410トンに達する。放射線グラフト重合法では、厳しい海洋環境にも耐久性があるポリエチレンに、その特性を損なうことなくアミドキシム基を導入することが可能である。この方法で作製した捕集材では海水との接触日数が20日間の場合、ウラン濃度は約1g/kg-捕集材で、60日間で2g/kg-捕集材であった。実海域での実験で、海水からイエローケーキ16kgを捕集した結果を受けて、現在、海水ウラン捕集の実用化の可能性を検討するため、1kgのウランを捕集するための試験装置が青森県むつ市関根浜沖合7kmの地点に設置されている。
久米 民和
原子力eye, 48(6), P. 20, 2002/06
アジア原子力フォーラム(FNCA)で、平成13年度から新規に取り上げられた電子加速器利用プロジェクトについて紹介した。電子加速器特に低エネルギー電子加速器利用は、安全性,メンテナンス,価格のうえで優れた照射システムであり、本プロジェクトで得られた情報や研究成果が東南アジア諸国での放射線加工処理の普及に役立つものと期待される。本プロジェクトには、中国,インドネシア,韓国,マレーシア,フィリピン,タイ,ベトナム及び日本の7ヶ国が参加している。日本原子力研究所高崎研究所で開催された第1回のワークショップで、「自己遮蔽型低エネルギー電子加速器」を用いたバイオ資源の利用や環境保全のためのプロセス開発に関するプロジェクト実施案が策定された。
玉田 正男
エネルギーレビュー, 22(4), p.24 - 26, 2002/03
海水中のウランの濃度は3.3ppbであるが、日本近海に黒潮が運ぶ一年間のウラン総量は520万トンにのぼる。このうちの0.2%を捕集すれば日本の原子力発電に必要とされるウランを賄うことができる。放射線グラフト重合法では既存の材料にその特質を損なうことなく、接ぎ木のように新しい機能を付与することが可能である。この手法で作製した捕集材は、厳しい海象条件や自然環境において長期間にわたり強度を維持でき、かつ、ウラン捕集性能に優れるという特長を有する。海水ウラン捕集材の性能を実規模に近いスケールで評価し、種々の課題を抽出して、実用化への課題を明らかにするため、平成11年9月、有用金属捕集材実海域試験装置を青森県むつ関根浜沖合7kmの地点に設置した。平成11年度から、13年度までの3年間で、計9回の実海域係留試験を行い、1kgのウラン(イエローケーキ換算)を捕集することに成功した。実海域での長期浸漬試験の結果、グラフト重合用の基材やアミドキシム基と共存させる親水性基の改良により、さらに捕集性能が向上できる見通しを得た。
須郷 高信; 玉田 正男; 瀬口 忠男; 清水 隆夫*; 魚谷 正樹*; 鹿島 遼一*
日本原子力学会誌, 43(10), p.1010 - 1016, 2001/10
被引用回数:16 パーセンタイル:73.21(Nuclear Science & Technology)高分子不織布を放射線で加工して作製した重金属捕集材(アミドキシム基捕集材)を利用して海水からウランを捕集する場合の経済性を検討し、そのコスト低減化を図るための技術的課題を抽出した。捕集材の合成、実海域に係留する捕集システム、捕集材からのウランの溶離と精製にいたる各プロセスについて、コスト試算を行った。捕集システムについては、3種類の方式を取り上げ比較した。ここで検討した条件では、海水から捕集するウランのコストは鉱山から採掘する場合の810倍と試算された。捕集コストの80%を越える部分を捕集システムが占め、その主な要因は捕集材を保持する金属篭の重量にあることが明らかになった。この重量を1/4にするとコストは半減できる。また、捕集材の性能はコスト低減に直結するため、捕集材を改良してさらに捕集効率を向上させることも重要な研究課題である。
佐藤 治; 立松 研二; 田中 洋司*
原子力eye, 47(7), p.60 - 64, 2001/07
原子力の超長期的な利用を可能にするために、高速増殖炉の開発が進められてきたが、実用化の展望が不透明な情勢となっている。こうした中で、水冷却の増殖炉「低減速スペクトル炉」の開発が日本原子力研究所を中心に進められており、増殖炉の開発のバックアップとして、我が国の原子力開発戦略上重要な役割を果たす可能性が出てきた。そこで、我が国の発電炉・燃料サイクルの長期シナリオを幾つか描き、燃料サイクルシステムのシミュレーション分析を行うことによって、低減速スペクトル炉がウラン資源消費量の低減に果たす役割を検討した。また、低減速スペクトル炉の炉心特性(転換比とプルトニウム装荷量)がその導入効果に及ぼす影響についても検討した。さらに、発電コストの試算を行い、濃縮ウラン軽水炉や他のプルトニウム利用炉との比較を通じて、経済性向上の見地からの要件をまとめた。以上の検討を通じて、低減速スペクトル炉はウラン資源問題の解決に役立つ十分な可能性があるが、FBR代替技術となるためには転換比とプルトニウム装荷量に改善が必要であり、また経済性向上に向けて高燃焼度化等の燃料サイクル費の低減方策が重要であるなどの所見を得た。今後の開発を通じてこの検討で指摘した課題に応えることができれば、増殖炉の有力な選択肢となり得るものと考えられる。
高梨 光博; 駒 義和; 青嶋 厚
JNC TN8400 2001-022, 60 Pages, 2001/03
TRUEXプロセスの数値シミュレーションコードを開発した。このコードを用いて、高レベル放射性物質研究施設(CPF)で行われた向流抽出試験におけるアメリシウムとユウロピウムの濃度プロファイルを計算した。計算の結果は実験結果とほぼ一致した。また、プルトニウム燃料センターで行われたTRUEX法を用いたAm回収試験の条件について検討し、スクラブ液中の酸濃度の低下および溶媒・逆抽出液量の低下により、逆抽出効率の向上および試験廃液の低減が可能となる条件を示した。試験条件を設定できるようにするために、計算対象成分にジルコニウム、モリブデンおよび鉄を追加し、これらの金属およびアメリシウムやユウロピウムとシュウ酸との錯体の抽出挙動に対する影響を計算コードに加えた。シュウ酸錯体の影響を考慮することにより、アメリシウムやユウロピウムなどの濃度プロファイルにおいても、水相濃度の計算値が、錯体の影響を考慮していない場合に比べて上昇した。CPFで行われた試験に対して、シュウ酸添加量とアメリシウム回収率の関係を計算により調べたところ、過去の試験で用いられたシュウ酸濃度が、処理溶液および洗浄溶液からともに0.03mol/Lであったのに対して、これをそれぞれ0.045および0.06mol/Lとしてもアメリシウムの回収率を十分高い値(99.9%以上)に維持できることが明らかになった。したがって、添加できるシュウ酸濃度には余裕があり、ジルコニウムなどの除染性をさらに高められる可能性があった。加えて、ユウロピウムを回収するプロセスフローシートにおけるシュウ酸濃度条件の設定を計算によりおこなった。
茂田 有己光*; 林 拓也*; 小出 洋; 鹿島 亨*; 筒井 宏明*; 笠原 博徳*
情報処理学会第62回(平成13年前期)全国大会講演論文集, p.1_131 - 1_132, 2001/03
科学技術計算プログラムを異機種分散計算機環境上で並列分散実行するためのメタスケジューリング手法の効果的な実現のためには、各計算機のプロセッサ負荷やネットワーク負荷の予測値を用いてタスクの各計算機への割り当てを決める必要がある。動的負荷予測の研究としては、線形時系列モデルを用いて予測を行う研究やNetwork Weather Service(NWS)における複数の予測モジュールのうち最も誤差の少ないモジュールを用いて予測を行おうとする研究がある。本稿では、データマイニングツールdataFORESTを用いて、位相論に基づいたTCBM(Topological Cace-Based Modeling)でモデリングを行い、日本原子力研究所に設置されているCOMPACS上の資源情報サーバによって収集されたプロセッサ負荷情報をもとに、プロセッサ負荷の予測を行う手法を提案し、評価を行う。
小出 洋; 山岸 信寛*; 武宮 博*; 笠原 博徳*
情報処理学会論文誌, 42(3), p.65 - 73, 2001/03
分散コンピューティーング環境における効率的なタスクスケジューリング実現の一環として、われわれは、分散コンピューティング環境上のプロセッサやネットワークの負荷など計算資源に関する情報(資源情報)を収集し、それをもとに将来の値を予測する資源情報サーバ(Resource Information Server; RIS)を開発している。ひとつのプログラムの実行時間の最小化を目的とするスケジューラは、プロセッサやネットワークの負荷予測に基づいて、動的にタスクを割り付けるため、RISは必須である。現在、高速と高精度の2種類の資源情報予測を行うモジュールがRISに実装されている。高速予測モジュールは、予測を行う時点の最近接過去に記録された資源情報だけを使用し、将来の資源情報の値を迅速に予測する。高精度予測モジュールは、予測時点の最近接過去の資源情報の変化と類似した負荷パターンを過去のデータから検索するため、予測時間を要するが、より高い精度で資源情報を予測することができる。要求精度と予測時間に応じて、これらのモジュールを使い分けることにより、将来の資源情報を効率的に予測することができる。本論文では、資源情報の計測と予測方法、RISのシステム構成、予測時間と予測精度に関する評価について述べる。
船坂 英之; 此村 守; 川妻 伸二
JNC TN1200 2001-002, 209 Pages, 2001/01
2000年5月29日6月l日の4目間にわたり、ロシア・モスクワ市内の政府迎賓館において開催された、ロシア原子力省主催(MlNATOM)の「大規模エネルギー源として経済的で核不拡散性があり固有の安全性と環境への安全性を備えた原子炉及び核燃料サイクル」セミナーに参加した報告である。
笹尾 英嗣; 大久保 誠介*
JNC TN7450 2000-019, 42 Pages, 2000/11
日本国内では、操業中の鉱山の減少が著しく、これに伴って鉱山技術者の数も減少している。このため、これまでに培われた鉱山開発に係わるノウハウなどの貴重な情報が次第に失われる懸念がある。そこで、技術者個人が有するノウハウや様々な情報を収集することを目的として、鉱山開発などの実務に携わる技術者を対象にしたアンケートを実施した。本報告書はこのアンケート結果をとりまとめたものである。アンケートの実施に当たっては、平成6年から平成9年に社団法人資源・素材学会に委託して実施した「採鉱設計支援システムの開発」に携わった鉱山技術者に依頼し、採鉱法、鉱山機械など鉱山開発に関することを題材として、知識、適用例、適用範囲などの情報の提供を受けた。提供された情報を次ページ以降に記すが、情報提供者の意向を最大限活かすために原文のまま掲載した。また、掲載にあたっては内容を問わず、記入年月日の順に掲載した。
高野 秀機; 滝塚 貴和; 北野 照明*
JAERI-Review 2000-014, 134 Pages, 2000/10
ADSにおける液体ターゲット及びブランケット冷却材の第1候補は、液体金属鉛・ビスマスである。Pb-Biの使用に関するメリットは、不活性、低吸収断面積、低融点、高沸点及びボイド反応度が負であることであるが、反面鋼材腐食が顕著であるという重要な欠点がある。本調査検討では、国内外のPb-Biの使用実績のある施設を調査し、材料腐食、水反応、伝熱・流動特性、化学毒性、ポロニウム揮発率、Biの資源量など広範囲に渡って調査した。その主な結果は、(1)国内の精錬所での長期間の使用実績があり、自然対流下では腐食は小さい。(2)ロシアでの開発実績及び使用経験により酸化被膜調整により腐食の問題は解決可能である。(3)高温Pb-Biと水との反応実験であり相互作用は小さい。(4)PoはPbPoを形成し、Po単体より揮発率は数桁小さい。(5)Bi資源量はADS使用には十分である。
研究開発委員会*
JNC TN1440 2000-005, 214 Pages, 2000/08
核燃料サイクル開発機構(以下、サイクル機構)は、「国の研究開発全般に共通する評価の実施方法の在り方についての大綱的指針」(平成9年8月7日、内閣総理大臣決定)及びサイクル機構の「研究開発外部評価規程」(平成10年10月1日制定)等に基づき、「陸域地下構造フロンティア研究」に関する中間評価を研究開発課題評価委員会(陸域地下構造フロンティア研究課題評価委員会)に諮問した。これを受けて、陸域地下構造フロンティア研究課題評価委員会は、本委員会によって定めた評価方法に従い、サイクル機構から提出された課題説明資料及び委員会における議論に基づき、本課題の評価を行った。本報告書は、その評価結果をサイクル機構の関係資料とともに取りまとめたものである。
小出 洋; 山岸 信寛*; 武宮 博*; 林 拓也*; 笠原 博徳*
計算工学講演会論文集, p.357 - 360, 2000/05
メタスケジューリングはネットワーク上に分散された複数の並列計算機を用いて、各タスクの静的実行予測時間とタスク実行時の並列計算機やネットワークの負荷に関する情報(資源情報)を考慮してスケジューリングを行う方式である。そのため、資源情報を収集・蓄積し、資源情報の予測を行う資源情報サーバ(RIS)が重要となる。RISは、最近記録された資源情報のみを使用して近い将来の予測を迅速に行う短期予測モジュールと最近の資源情報の傾向と類似した過去の傾向を検索して遠い将来の予測を行う長期予測モジュールを実装している。RISは、いつの時点の資源情報の予測が必要かに応じて、これらのモジュールを使い分けることにより、任意の時刻の資源情報を予測している。講演では、RISの資源情報取得方法、資源情報予測方法、システムの実装、及びメタスケジューリングへの応用について述べる。
田中 泉; 吉元 勝起; 神 晃太*; 木村 光希*; 岩佐 和宏*; 大森 二美男*; 吉田 秀明*
JNC TN8440 2000-013, 179 Pages, 2000/04
プルトニウム転換技術開発施設は、昭和58年にプルトニウム試験を開始して以来約13年間運転を継続し、約12tのプルトニウム・ウラン混合酸化物粉末の製造を実施してきた。プルトニウム転換技術開発施設は、設備の経年劣化による設備更新を実施し、平成56年にかけて第1回設備更新として焙焼還元炉及び廃液蒸発缶等の更新を実施し、平成1011年にかけて第2回設備更新として脱硝加熱器、混合機、換排気設備等の更新を実施した。撤去設備の細断は、第2回目の更新工事において撤去したフィルターケイシング、分析グローブボックス等を細断し放射性廃棄物として処置したものである。またすでに処置された不燃性固体廃棄物のうち、プルトニウム含有率の高い大型廃棄物についても開梱を実施し、粉末等の回収を行った。本報告書は、細断工事の実施結果について工事方法、被ばく実績及び本細断で得られた知見(セル・グローブボックス系フィルターへの核物質の移行量の推定について、放射性物質の再浮遊係数測定結果)をまとめたものである。
青木 勲; 綿引 政俊; 芳賀 哲也; 菊池 圭一; 須藤 勝夫; 綱嶋 康倫; 岡本 成利
JNC TN8420 2000-005, 42 Pages, 2000/04
平成11年8月、東海事業所における一般廃棄物の100%リサイクル運動について、所長より提言がなされ、現在、環境保全・研究開発センターを中心にその取組みが展開されている。これを受け、プルトニウム燃料センターにおいては、プルセンターをコストミニマムに運営するにあたり、廃棄物の低減化についての問題意識の醸成を図りつつ、低減化の具体策等を検討することを目的に一般廃棄物発生量低減対策検討会を設置し、検討を進めてきた。本報告書は、廃棄物等の分類方法、処理フロー及び発生量等を調査した結果から明らかとなった問題点を整理し、廃棄物発生量低減化に向けた具体策、リサイクルに向けた具体策及びそれらを実施する際の課題等についてまとめたものである。廃棄物発生量の低減を実現するためには、従業員各個人の問題意識の醸成はもちろんのこと、プルセンターとして、廃棄物の低減化に向けた取組みを展開していくことが肝要であり、本報告書の対策案を可能な限り実施すべきであると考える。廃棄物発生量の低減化、リサイクルの推進等をプルセンター内従業員が行うことが、環境保全、社会的責任、コスト意識の醸成に繋がり、近い将来「一般廃棄物の100%リサイクル」が達成されると思われる。